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目の構造と機能

目の構造


 
 
直径24mm、重さ7gの目から情報の80%を得ているのです!

目はカメラとよく例えられます。
虹彩は瞳を形成しており、
カメラの絞りの役目をしています。
明るいところでは縮小し、
暗いところでは散大します。
水晶体は、カメラのレンズに、
網膜はカメラのフイルムにあたります。
犬を見る時は、水晶体の厚みが自然に
変化して焦点を網膜に合わせます。

もう少し、詳しく目の構造についてみますと。
 
目の断面図

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●目の機能

角膜は、厚さ約1mmで血管のない透明な組織です。
そして、強い屈折力があり、まず光線(見るもの)は
ここで屈折されて、次に水晶体で屈折して
網膜に焦点を合わせます。
構造は3層で、上皮、実質、内皮で構成されています。


 
 
 
 
内皮細胞は正六角形の細胞が整然と配列しています。角膜の水分調節をする働き
この機能が悪くなると、角膜は水膨れになり、混濁します。
白内障手術の前には、内皮細胞の状態を必ず検査します。

虹彩は瞳を形成して、カメラの絞りの役目をしています。
 
虹彩には、瞳孔を縮める筋肉(瞳孔括約筋)と
拡げる筋肉(瞳孔散大筋)があります。
それが、微妙に働いて、暗い所では瞳が開き
明るい所では瞳が小さくなります。

水晶体はカメラで例えるとレンズの
役目をしています。
 
水晶体は嚢状になっていて、
前側を前嚢(ぜんのう)そして後側を
後嚢(こうのう)と言います。
その境目を赤道部といいます。
年齢とともにその中が混濁していきます。
それが「白内障」です
水晶体は毛様体と無数の細かい糸
(チン氏帯)で結ばれています。

近くを見るときは、毛様体の筋肉が
緊張して前方に出て、糸の緊張が緩み
水晶体の元々の弾力で厚みがまして
近くにピントが合います。
 
遠くを見る時は、毛様体の緊張が取れて
糸が水晶体を引っ張り水晶体が細くなり
遠くにピントが合います。
これを「調節」いいます。 

毛様対は調節の機能以外に、血管から上皮を通して栄養の水(房水)を産生しています。
 
それは、血管のない水晶体や
角膜に栄養を与えて隅角から
血管(シュレーム管)に
帰っていきます。
この流れが悪くなった状態が
「緑内障」です。

網膜は、カメラで例えますとフイルムです。
左の図は、組織の標本です。
 
透明な厚さ約1mmの膜で、その中に
10層の構造があります。
映し出された像は網膜で処理されて
視神経繊維を伝わり視神経そして
大脳に情報を送っています。

脈絡膜は血管の豊富な組織で、
網膜に栄養を与えています。
 
また、色素を持った細胞が多く、
カメラの暗箱の役目もしています。
 
強膜は、眼球の内容物を包んでいる非常に
強固な組織です。
 
健診や医療機関で眼底写真を
撮る機会があると思います。

正常な人の眼底写真です。
 
視神経(乳頭)、網膜の動脈と静脈
そして少し色の濃いところが
物をみる中心部の黄斑部といいます。
眼底の全体がオレンジかかっているのは、
血管の豊富な脈絡膜があるためです。

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